ICTの水たまり

top > 実験と雑記(ブログ) > 2022/10/14

Ubuntu 18.04 マシンを作ってみる(失敗談と成功)

目標

ずいぶんまえに買ってあった、超小型ちょうこがたのデスクトップ用パソコンに、Ubuntu 18.04を入れる。

たまたまインストール用USBドライブがUbuntu 18.04 LiveUSBがあったためである。 最近のUbuntuが動けば18.04だろうが22.04だろうがかまわなかった。インストール後しばらくしてから、20.04に更新している。

機械の構成

対象となる機械は、以前Ubuntuを入れて動かしていた小型パーソナル・コンピュータである。 詳細な構成は、表1 に示す。ただし、補助記憶装置を入れ替えたため、OSは入っていない。

表1 小型コンピュータの構成
項目部品
キット名NUC7i3BNH
主記憶装置(RAM)8GB(4GB × 2枚)
補助記憶装置1 (m.2)KIOXIA EXCELIA G2
500GB NVMe SSD
補助記憶装置2 (SATA)なし

試行1(失敗)

電源を入れる前に、LiveUSB を差し込み、電源を入れる。 電源が入ると、UEFI BIOSが Live USB から起動した。 (※BIOSの設定次第では、自動ではUSBから起動しない。設定を書き換えるか、自ら選ぶ必要がある。)

Live USB Diskから起動したとき、私はスクリーンショットを残したいので、「Ubuntuを試す」を選択した。 しばらく待つと、図1の画面が表示された。この実験の図では表示しないが、LiveUSBから起動したのちに 新たにUSBメモリ(データ用)を差し込み、撮影したスクリーンショットをUSBメモリ(データ用) に移動させている。

「Ubuntu を試す」で表示されるデスクトップ画面
図1 「Ubuntuを試す」の初期デスクトップ

さて、Ubuntu 18.04.1 のインストールを進めていこう。デスクトップ上にあるUbuntu 18.04.1 をクリックし、 インストールウィザードを起動すると、図2のような画面が表示された。必要に応じ、言語を選んで「続ける」をクリックする。

インストールウィザードの初期画面
図2 インストールウィザードの初期画面

図2の画面で「続ける」をクリックしてしばらく待つと、図3 の画面が表示された。

アップデートと他のソフトウェアの選択画面。「通常のインストール」と「Ubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする」が選択されている。
図3 アップデートとほかのソフトウェアの選択画面

特に何も設定変更せずに、「続ける」をクリックして、次の画面に 遷移せんい する。 すると図4 のように、警告が出てきたので、「はい」をクリックして次に進んだ。

使用中のパーティションのアンマウント警告。/dev/sda をアンマウントすることを促している。この/dev/sda は、データ用USBメモリだった。
図4 使用中のパーティションのアンマウント警告

次の画面(図5)は、インストール先の補助記憶装置を選択する画面である。 今回は/dev/nvme0n1にインストールしたいが、nvme0n1を選んだだけで次に進もうとしたら 「ルートファイルシステムがありません」と怒られたので、ルートパーティションを作ることにする。 /dev/nvme0n1を選んだ状態のまま「新しいパーティションテーブル」をクリックした。 「このデバイスに新しいパーティションテーブルを作ると、現在のパーティションはすべて削除される」と警告してくれますが、 そのデバイスはからっぽなので「続ける」をクリックした。

インストール先の選択画面。/dev/nvme0n1を選択した。
図5 インストール先の補助記憶装置の選択画面

新しいパーティションテーブルを作ると図6のような画面になる。 ここで/dev/nvme0n1の空き領域を選択し画面左下の「+」をクリックして、パーティションを作る。 パーティションの設定は図7のようにした。これは「+」をクリックして出てきた画面そのままである。 サイズが500108MB, パーティションタイプは基本パーティション, 場所はパーティション始点,ext4ジャーナリングファイルシステムを選択している。

新しいパーティションテーブルを作った画面。/dev/nvme0n1の空き領域を選択している。
図6 新しいパーティションテーブルを作った画面
新規パーティションの設定画面
図7 新しいパーティションの設定

図7の画面で、マウントポイントを「/」に設定すると、そのまま次に進められる。設定し忘れたら「+」の隣の「編集」から マウントポイントとファイルシステム形式を編集できる。 マウントポイント「/」であるパーティションが、「ルートファイルシステム」である。

インストール先の選択画面で「続ける」をクリックすると、「ディスクに変更を書き込みますか?」と問われる。 変更を書き込むと基本的には後戻りできない。今回のインストール先は空っぽなので、お構いなしに「続ける」をクリックする。

「どこに住んでいますか?」と問われる。日本国内に住んでいる場合はTokyoでよい。 というか日本国内は多分Tokyoしか選べない。Tokyoのまま、そのまま「続ける」をクリックした。

最後に、管理者アカウントの作成。 「あなたの名前」はアカウントに表示される名前で、漢字もOKだった。 「コンピュータの名前」と「ユーザー名」は英数字と一部の記号のみOKである。 パスワードは…そのまま、設定したいパスワードを入力しよう。入力した文字の代わりに「●」が表示される。

以下は後でわかったこと。

そしてインストールを進めたところ、図8の画面が出てインストールに失敗した。

「GRUBを/dev/nvme0n1にインストールできません。 'grub-install /dev/nvme0n1' の実行に失敗しました。これは致命的なエラーです」と書かれている。
図8 GRUBのインストールに失敗

GRUBというのは、OSを補助記憶装置から主記憶装置(RAM)に引っ張り出し、OSを起動する役割を持つプログラムである。 この導入に失敗すると、OSが使うファイルが正しく補助記憶装置に置かれていてもOSを起動できない。したがって試行1は、インストール失敗である。

試行2(成功)

図3の画面にて、グラフィックスとWi-fiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティー製ソフトウェアをインストールするにチェックを入れ、 施行1と同様に導入を試したところ、今度はGRUBのインストールにも成功した。